丸みを帯びたコンパクトな端末で、パソコンやタブレットをインターネットに接続するもの、、、といえば、きっと多くの人が「ポケットWiFi」と答えることでしょう。
実は「ポケットWiFi」という言葉はワイモバイルの商標で、一般的に「ポケットWiFi」と呼ばれているものの総称は「モバイル(WiFi)ルーター」の方が正しい呼び方です。
では、いったいなぜ「ポケットWiFi」という言葉がここまで定着しているのか?その理由を説明していきます。
2009年にイーモバイル(現ワイモバイル)から発売された「D25HW」は、それまで直接パソコンに挿入するカード型が主流だったデータカードの市場に「Pocket WiFi」という新たな風を吹き込んだ画期的な商品でした。
そうです、この「D25HW」の商品名こそが「Pocket WiFi」であり、これこそが「ポケットWiFi」の元祖なのです。
※以後「Pocket WiFi」と「ポケットWiFi」は同じものとして記述します
当時この「D25HW」は大ヒットを記録し、ポケットWiFiといえばイーモバイルという定説を確立し、その後他社からは類似商品が数多く発売されるに至りました。
しかし、あまりに「D25HW」の印象が強烈で、その後発売された類似商品は全て「ポケットWiFi」と呼ばれ、本来イーモバイル(現ワイモバイル)が所有している「Pocket WiFi」という商標が、モバイルルーター全体の通称名として呼ばれ続けているというのが現状なのです。
元祖「Pocket WiFi」を発売したイーモバイルは、その後ワイモバイルへと社名を変更し、現在ではソフトバンクグループの1社として存在しています。
つまり「Pocket WiFi」の商標は、現在ソフトバンクグループが所有していることになり、実際ソフトバンク(ワイモバイル)のHPやカタログでは、モバイルルーターのことを、全て「Pocket WiFi」と呼称しています。
対して、WiMAXを取り扱う会社やプロバイダーのHPやカタログでは「ポケットWiFi」ではなく「モバイル(WiFi)ルーター」として表記されています。
もちろん、両者は同じ意味合いを持つ単語ですが、例えば家電量販店でWiMAXの契約をする際に「ポケットWiFiを契約したい」と言うと、ちょっとおかしな意味になってしまう可能性があります。
ゆえに、両者は今日から言い分けて使うことをオススメします。