スマホのテザリングとモバイルルーターは、どちらも「WiFiを飛ばして他の機器をインターネットに接続できる」という点では同じ意味合いを持ちます。
となると、なるべく通信費を抑えたい、持ち物を減らしたいという観点からいけば、スマホのテザリングに軍配が上がりますが「果たしてスマホのテザリングだけでやり過ごせるのか?」といえば、用途によってはそう簡単にはいかないものがあります。
スマホのテザリングとは、携帯電話のデータ通信回線を、スマホを介して外にWiFiとして放出できる機能です。
例えばドコモのスマホを使っていると、普段は当然ドコモの電波でスマホの通信ができますが、そのドコモの電波をスマホを介して外にWiFiとして飛ばして、そのWiFiを例えばパソコンが受信することで、結果としてドコモの電波でパソコンもネットに繋がる、これがテザリングの原理です。
もっと簡単に言えば「スマートフォンをモバイルルーターとして利用することができる機能」これがスマホのテザリングです。
スマホのテザリングは、とても便利で使い勝手の良い機能ですが、仮にパソコンをスマホのテザリングで使うのであれば「そのパソコンで使ったデータ量が、スマホのデータ量として加算される」ということを認識しないといけません。
例えば、スマホの月間のデータ量を3GBで契約しているとして、仮にスマホのテザリング経由でパソコンで1GBの通信をしたら、今月は残り2GBしか通信が出来ないということになります。
一般的にパソコンのデータ量は、スマホのそれと比べて遥かに多いので、調子に乗ってテザリングでパソコンを長時間使っていると、あっという間に月間のデータ量を上回ってしまう可能性があります。
また、テザリングをしていると、スマホのバッテリーの減りが早くなってしまうので、これも注意すべき一つのポイントと言えます。
しかし、スマホだけで完結する手軽さや、何よりスマホの利用料金だけでパソコンも使えるという金銭的な部分でのメリットが大きいのが、スマホのテザリングです。
モバイルルーターのメリットは、特にWiMAXの場合は何と言っても「データ量が無制限で使い放題」というポイントです。
WiMAXのモバイルルーターを介した通信であれば、外出先で長時間使おうが動画を見ようが、自宅とさほど変わらない感覚でパソコンを使うことが出来ます。
デメリットとしては、スマホの他に新たにモバイルルーターを契約する必要があるので、結果として通信料が増えてしまうこと、持ち運ぶものが増えてしまうことなどが挙げられます。
結論から言うと、外出先でパソコンを使う機会の多いユーザーは、素直にWiMAXのモバイルルーターを契約することをお勧めします。
もちろん、スマホのテザリングでもパソコンは使えますが、主にデータ量の観点から、日常的にパソコンを使う用途ではオススメできません。
テザリングはあくまで短時間の利用や、一次的な利用、緊急手段として温存しておくのが無難と言えます。
なお、どうしてもスマホのテザリングでパソコンを使いたい場合は、可能な限り最低限のアプリだけを開くことを意識し、自動更新などの設定を一時的にOFFにして使うことをオススメします。